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痛みに苦しんでいる方へ
痛みは多くの病気に見られる症状のひとつです。
ぎっくり腰やけがの直後などに感じる急性痛と頭痛、腰痛、肩痛、膝痛などの慢性痛に分かれます。
いずれの痛みであってもつらく、不快で日常生活に支障をきたすこともあります。
急性痛は消炎鎮痛剤の使用や原因を除去すれば良くなることもありますが、激痛は改善しないことが多く見られます。
さらに、慢性の痛みは自律神経が深く関わっているためなかなか寛解しません。
すなわち、持続する慢性の痛みや刺激は自律神経の交感神経を興奮させ、痛みがある周囲の組織の血管を収縮させ虚血を引き起こします。
虚血はさらに痛みを起こす発痛物質を放出して、痛みの悪循環を形成し症状を増幅させます。
こうなると通常の消炎鎮痛剤だけでは痛みのコントロールはできません。
難渋する急性期の激痛や慢性化した痛みは、痛みに詳しい医師でなければ取り除くことができません。ペインクリニック（痛みの診察室）は、神経ブロック療法を主体に各種薬物療法やリハビリテーションを駆使して各種の痛みを取り除く診療科と理解してください。
神経ブロック療法は細い針を痛みに関与する神経や組織に刺して局所麻酔薬や抗炎症作用を持つステロイド薬を注射し、痛みを直接遮断すると共に痛みの悪循環を形成する交感神経の興奮を抑制します。
当院では痛みを総合的に診断し、その原因疾患を患者様に納得していただくまで説明し、十分訓練を受けたスタッフの下であらゆる神経ブロックの手法を用いて治療してまいります。
主な対象疾患
- 全身の痛み
帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛、癌性疼痛、脳卒中後遺症の痛み、中枢性疼痛、反射性交感神経性萎縮症、レイノー病（症候群）、慢性関節リウマチ、痛風、神経因性疼痛、複合性局所疼痛症候群 - 頭部、顔面の痛み
片頭痛、緊張性頭痛、三叉神経痛、舌咽神経痛、顎関節症、舌痛症、非定型顔面痛 - 頸部、上肢の痛み
頸椎捻挫（外傷性頸部症候群）、頸椎症性神経根症、頸髄症、変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、胸郭出口症候群、ばね指、ドケルバン腱鞘炎、頸椎手術後症候群、上腕骨外顆炎、肘部管症候群、母指CM関節症、手根管症候群 - 肩の痛み
肩こり、五十肩（肩関節周囲炎）、肩腱板損傷、石灰沈着性腱板炎 - 胸背部の痛み
肋間神経痛、胸椎圧迫骨折、肋骨骨折 - 腰部の痛み
急性腰痛症（ぎっくり腰）、腰椎椎間板ヘルニア、変形性腰痛症、腰椎分離すべり症、腰椎圧迫骨折、腰部脊柱管狭窄症、腰椎手術後症候群、変形性仙腸関節症 - 下肢の痛み
坐骨神経痛、過労性脛部痛、アキレス腱周囲炎、足底筋膜炎、外反母趾、変形性股関節症 - 膝の痛み
変形性膝関節症、膝靭帯、半月板損傷 - 血行障害の痛み
閉塞性動脈硬化症、バージャー病
ペインクリニック治療法
神経ブロック一般
ペインクリニック室にて神経ブロック療法を行います。
硬膜外ブロック、星状神経節ブロック、関節内注射など種々の神経ブロック法を用いて、頭頸部、顔面、胸背部、腹部、上肢、腰下肢などのさまざまな痛みやしびれを引き起こす疾患に対して治療します。
レントゲン透視とエコーガイド
坐骨神経の治療です。神経に針を入れているところです。
急性頸部痛、腰痛に対する椎間関節内注射、坐骨神経痛に対する神経根ブロックや腕や首の痛みに対する腕神経叢ブロックなどをレントゲン透視下に行い、頸部から上肢の痛みやしびれに対してエコーガイド下での神経根ブロックを行います。
エコーガイド
超音波ガイド下に第6頸神経根に針を入れているところです。
神経や関節のほか筋肉、腱、血管などを超音波で直接見ながら行うブロック治療です。針先や薬液の広がりを画像で確認できるので目的とする神経やその周囲に薬液を注入することが可能です。レントゲン透視と異なり被曝もありません。